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makeA事務局
2024/07/09 19:00

年代別の資産形成ガイド 市場の変化に対応する方法もご紹介

円安や物価高、度重なる増税など、我々を取り巻く経済状況は混沌としてきています。
将来の見通しが立ちづらくなっていることもあり、資産形成に取り組もうとしている人が年代を問わずに増えてきています。

 

資産形成は、自身の年齢や置かれている状況を鑑みて取り組む意識が不可欠です。そこでこの記事では、年齢別にどうやって資産形成と向き合えば良いのかを解説します。

 

なお、本ガイドはあくまでも一例になりますので、多くの人の意見を知りたいという方は投資コミュニティの『投資トーク』もご活用ください。

 

20代~30代の資産形成
 

20代から30代の資産形成では、老後を見据えた長期的な視点を持つことが大切になってきます。昨今のインフレや円安の動向を受け、『老後2,000万円問題』は今や『老後4,000万円問題』とまで言われています。

 

<合わせて読みたい>
老後4,000万円問題とは?問題の背景と老後の資産形成法4選

 

また、年金が将来受け取れるのか不安な現状を考えると、少しでも自助努力で老後のための資産形成をしておくことは重要です。

ただ、20代や30代だと収入はまだまだ上がりきっていないだけでなく、結婚や出産などのライフイベントでお金がかかるという事実もあります。そこでおすすめしたい資産形成方法が『積立投資』です。

 

積立投資とは、毎月一回など期間を決めて定期的に一定金額を投資していく手法のことを言います。

積立投資のメリットとしては、長期間運用すればするほどリスクを抑えられる点が挙げられます。例えば市場の値動きに連動するインデックス投資としては『S&P500』が代表的ですが、20年投資した場合のリターンは投資開始時期に関わらずプラスになったというデータもあります。

 

つまり、若いうちからコツコツと積立投資をすることで、安定的に資産形成ができる期待が高められると言えるのです。

2024年からは新NISA制度が開始されています。
これにより、年間360万円までの投資であれば利益にかかる税金を非課税にすることができるようになりました。

気になる証券会社でNISA口座を開設し、月々1万円からでも良いので資産形成に取り組んでみるのが良いでしょう。

 

40代~50代の資産形成


40代や50代になってくると、老後の生活が現実味を帯びてきます。これまで蓄えてきた貯蓄を減らさず、着実に増やしていきたい場合は分散投資を意識すると良いでしょう。

 

分散投資とは投資先を分散させ、価格暴落のリスクを減らす手法のことを言います。
個別株への投資を検討しているのであれば、複数社に投資を分散させることを意識することで、老後資金がいきなり減少してしまうリスクを減らせるはずです。

 

また、利回りを意識した資産形成も重要になってきます。
この年代はリタイアが迫ってきているため、必然的に資産形成に回せるお金が徐々に減っていくことが考えられます。

 

老後の生活資金としていくら資産形成で捻出しなければならないかを計算し、不足分を補える投資金額と利回りを算出することで、自ずと目指すべき資産形成の目標金額や投資金額を導けるでしょう。

 

資金運用と将来
 

資産運用は将来のための資産形成を目的に行うものです。そのため、FXやデイトレーディング、仮想通貨などの短期売買を目的とした投資は厳密には資産運用とは言えません。

「将来的に持っていたい金額がいくらで、そこから逆算して月々資産運用に回す金額がいくらか」を考えることこそ、資産形成の一歩とも言えるでしょう。

 

また、短期的に多額の資産形成をしたいからといって、生活費を切り詰めてまで資産運用に回すことはおすすめできません。特に若い年代の人であれば今しかできない経験もありますし、若いうちの経験はお金では得られないような記憶として残り続けるでしょう。

将来と今の生活を見据えた資産運用の方法としては、以下の観点を持っておくことがおすすめです。

 

  • できれば生活費の3ヶ月分以上は現預金として持っておく
  • 投資の目安額は新NISAの『つみたて投資枠』年間投資上限額を均等割した10万円
  • 月々の収入の50%以上を資産運用に回すことはしない

 

これらの観点を持って資産運用を進められると、リストラや家族の急病などのイレギュラーな事態が起こっても、生活をこれまで通りに進められるはずです。

 

投資の手法とストラテジー
 

投資を行う上ではポートフォリオを意識することが大切です。


ポートフォリオとは、投資先のジャンルの構成比のことを言い、「債券、株式、不動産、保険、金、預金」などのジャンルに「国内、国外」を掛け合わせて表現されます。

ポートフォリオの組み方は人それぞれ様々ですが、安定的に資産形成をしていきたいのであれば、できるだけ国内外問わず様々な投資商品が均等になるように組むことが推奨されています。

また、一度ポートフォリオを組んで資産運用をしたとしても資産価値が変動しますので、定期的に見直しをする必要があります。

 

半年や一年に一回、自分の資産を確認し、想定よりもポートフォリオの割合が大きくなっている資産は売却し、逆に少なくなっている資産を買い増すといったメンテナンスを心がけましょう。

もしポートフォリオの見直しが面倒だと感じるのであれば、最初からポートフォリオが設計されている投資信託を積立投資することがおすすめです。


投資信託であれば、投資金額を支払うだけで運用会社が勝手にポートフォリオのリバランスを行ってくれますので、現役世代で時間が無い人でも安心してリスク回避が実現できます。

 

資産形成は長い目で向き合うことが大切です。日々の市場の動きに一喜一憂することなく、コツコツと地道に資産運用を続けていけるように意識してみてください。

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