ハイテク株の投資信託の魅力とは?人気の理由と将来性を徹底分析!【後編】

前編ではハイテク株の定義や主な企業、人気の理由、個別株と投資信託の違いなどについて詳しく解説しました。
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後編ではハイテク株の将来性や投資信託の選び方、リスク管理について深掘りしていきます。
ハイテク株の将来性と今後の見通し
AI・半導体産業の発展
近年、生成AI(ChatGPT、Claude、Gemini)の普及に伴い、AI向け高性能半導体の需要が急増しています。
特に、NVIDIAやAMDのGPUはデータセンターやクラウド市場の成長とともに業績を拡大。また、TSMCやIntelも先端プロセスの開発を進めており、AI・クラウド・IoTの普及に伴い市場のさらなる拡大が見込まれています。
市場予測
- AI市場規模は2023年の約5700億ドルから、2030年には1兆ドルを超える可能性。(出典:Gartner)
- 半導体市場は2024年以降は再成長を開始し、2030年には100兆円規模になる見通し。(出典:IC Insights)
5G・クラウド・IoTの成長
ハイテク株の成長を支える要因の一つが、5G通信・クラウドコンピューティング・IoTの普及です。
5G技術の進化により、スマートフォンの高速通信化やIoTデバイスの普及が加速し、スマートシティの開発も本格化。遠隔医療や自動運転、スマートホームなどの新たなサービスも次々と実用化されています。
また、AmazonのAWS、MicrosoftのAzure、Google Cloudがクラウド市場を牽引し、企業のデジタル化を加速。これにより、AIの導入や業務の効率化が進み、企業の競争力向上につながっています。
市場予測
- 5G関連市場は2025年までに日本円で740兆円を超えると予測。(出典:GSMA)
- クラウド市場は2030年までに年間成長率(CAGR)15%以上で拡大。(出典:IDC)
EV(電気自動車)・自動運転技術の発展
ハイテク株は、EV(電気自動車)や自動運転技術の進化とも密接に関係しています。
TeslaやBYDのようなEVメーカーの成長により、電気自動車(EV)に欠かせない車載半導体の需要が急拡大しています。
自動運転技術の開発も進んでおり、LiDARやAIによる画像認識の進展により、完全自動運転(レベル4・5)の実現が近づいています。
市場予測
- 2030年までにEV市場は年間5000万台以上の規模に成長(出典:IEA)
- 車載半導体の市場規模は、2025年には1000億ドルを突破(出典:IC Insights)
ハイテク株を含んだ投資信託の選び方
ハイテク株に投資する投資信託には、主に以下の2つのタイプがあります。
ハイテク株投資信託の種類
インデックス型(安定成長を狙う方向け)の例
- eMAXIS NASDAQ100インデックス
NASDAQ100に連動。pple、Microsoft、NVIDIAなどに分散投資。
- ニッセイTOPIXインデックスファンド
日本のハイテク株を含むTOPIX指数に連動。
テーマ型(ハイリスク・ハイリターン狙い)の例
- 三井住友DSアセットマネジメント テクノロジー関連株式ファンド
AI・IoT・クラウドコンピューティング関連企業に集中投資。
- アライアンスバーンスタイン グローバル・テクノロジー株式ファンド
革新的なテクノロジー企業に投資し、高成長企業を選定。
投資商品のリスク管理について
ハイテク株は成長性が高い一方で、以下のようなリスクも考慮する必要があります。
① ハイテク株の主なリスク
株価のボラティリティ(変動幅)が大きい
- 過去にNVIDIAやTeslaの株価は、短期間で50%以上の変動が発生。
金利上昇の影響を受けやすい
- 米国の金利が上昇すると、成長株は下落しやすい。
競争が激しい
- 技術革新により、市場環境が大きく変化するリスク。
② リスクを抑える投資戦略
長期分散投資を心がける
- 短期的な値動きを気にせず、10年以上の長期スパンで投資を行うのが理想的。
インデックス型とテーマ型を組み合わせる
- NASDAQ100 50% + 半導体ファンド 30% + AIファンド 20%のように分散することでリスクを低減。
定期積立投資(ドルコスト平均法)を活用
- 毎月一定額を投資することで、市場の変動リスクを軽減。
まとめ
ハイテク株は、AI・半導体・5G・EVといった最先端分野の成長を追い風に、これからも大きな可能性を秘めています。
とはいえ、ハイテク株を含む投資信託には、「インデックス型」と「テーマ型」があり、自分の投資スタイルやリスク許容度に合わせた選択が重要です。
また、市場の変動に一喜一憂せず、分散投資・長期投資・積立投資をうまく活用することで、リスクを抑えながら資産を着実に増やしていくことができます。
これからの時代をリードするハイテク市場の成長を味方につけ、賢く投資しながら、未来の資産形成を目指しましょう!