<新NISA>2年目にやるべきこと

2024年からスタートした新NISA制度。
非課税期間が無期限となり、年間投資枠も拡大したことで、多くの人が将来の資産づくりを始めています。
この記事では、新NISA2年目に入った人が考えるべきポイント、見直したい点、そして「今から始めても遅くない」理由を解説します。
1年目の投資配分の振り返り
まずは次の3つの視点で1年目を振り返ってみましょう。
積立金額は生活に無理がなかったか
新NISAを始めてから、生活にどの程度影響があったかを確認します。
- 値動きによる不安が大きすぎなかったか
- 想定より余剰資金が多かった/少なかったか
新NISAは成長投資枠(年間240万円)とつみたて投資枠(年間120万円)に分かれています。
初年度は様子見で積立額を抑えていた人や、成長投資枠を十分に使えなかった人も多いでしょう。2年目は、無理なく続けられる金額に調整し、短期的な無理をしないことが大切です。
2025年7月には全世界株式が基準価額の史上最高値を更新しました。保有を続けていた人はしっかり含み益を得ており、長期投資は「続ける力」が最も重要であることを改めて示しています。
不安にならず継続できるラインを見極めましょう。
投資方針をアップデートする
1年続けたことで、自分が「どれくらいなら無理なく続けられるか」という感覚がつかめてきたはずです。2年目は次の点で投資方針を丁寧に見直してみましょう。
- 投資した商品に納得できているか
- インデックス中心にするか、テーマ株やアクティブファンドを追加するか
- ボーナス月だけスポット購入を加えるか
- 成長投資枠をどのように活用するか
初年度に「とりあえず有名だから買った」という商品が、自分の目的とズレていることもあるため、2年目は本当に自分に合った形に調整する絶好のタイミングです。
リバランスを意識し始める
1年運用すると、次のように資産配分がズレることがあります。
- 株価上昇で株式比率が増えすぎる
- 債券が下落して割合が減る
- 日本株・海外株の比率が偏
こうした偏りを調整するのがリバランスです。2年目は長期投資の土台を整える意識で、必要に応じて買い増しやポートフォリオ調整を行いましょう。
投資信託・ETF・個別株などのパフォーマンスを確認し、トータルリターンや値動き(ボラティリティ)も定期的にチェックしておくと安心です。
さらに2026年前半には国内MMFの販売復活が見込まれ、日銀のETF売却も始まるなど、2024年には予想しづらかった新しい動きも出ています。市場環境を踏まえて柔軟に対応しましょう。
2年目から気を付けたい落とし穴
焦りは余計なリスクにつながります。 自分のペースを最優先にしましょう。
値動きに感情を振り回されない
1年運用すると、急騰・急落など様々な局面を経験します。
売買したくなることもありますが、2年目こそ感情を切り離す姿勢が必要です。
情報の取りすぎに注意
SNSやニュースで大量の情報に触れる時代ですが、情報過多は迷いを生みます。
投資方針を一度決めたら、あとは淡々と積み上げるだけ。
2年目からは「必要以上に情報を取りすぎない」ことも意識しましょう。
2年目で考えるべき「長期の設計図」
将来を見据えた設計図を描くことで、迷いなく投資を続けられるようになります。
10〜20年後の理想像を描く
老後資金、教育費、積立を続ける期間など、長期的な目標を考えてみましょう。
これらの目標が見えると、どの投資枠をどれくらい使うべきか、自然に整理されてきます。
リスク許容度を見直す
1年続けたことで、自分のリスク許容度がよりはっきりしてきたはずです。
- 株式比率は適切か
- 国内外の分散は十分か
- 新たに別の資産(債権・アクティブファンド・テーマ株など)を検討すべきか
また、投資が順調でも現金は一定量確保することが重要です。生活防衛資金を確保しつつ、無理のない範囲で積立を継続することで、長期的にバランスの良い資産形成ができます。
今からでも遅くない新NISA
「始めておけばよかった」と感じていても問題ありません。積立投資は「早さより続けること」が成果につながりますし、新NISAは 非課税期間が無期限のため、始めた瞬間から自分専用の非課税枠がスタートします。
- 今からでも資産形成は可能
- 年間40万円の積立でも長期で大きな成果に
- インフレ対策として有効
不安な人はつみたて投資枠から始めてみて、慣れてきたら成長投資枠で個別株やETFにも挑戦してみましょう。
まとめ
新NISA2年目では、1年目の振り返り・リバランスの検討・投資方針のアップデートの3点を意識することにより、運用はさらに安定します。
まだ始めていない人も遅くありません。新NISAは人生に長く寄り添う制度です。自助努力が求められる時代だからこそ、今から準備を進めていきましょう。