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makeA事務局
2024/11/07 19:26

【人生100年時代】50代から始める資産形成の基本的な考え方

50代ともなってくると、定年後の生活資金のことを考えることも増えてくるでしょう。

特に、現時点でこれまで貯めてきた資産に不安が残っている人は、残りの現役時代の間に少しでも資産形成に取り組み、穏やかな老後生活を送りたいと思っているのではないでしょうか?

そこで今回は、50代から老後の生活資金を準備し始める上で意識しておきたい、基本的な資産形成の考え方について解説します。


50代からの資産運用の基本
 

そもそも資産形成をする上では、どういった方法で運用していくのか考えることが大切です。

分かりやすい例で言うと、預貯金を増やす方法であれば、着実に現金を貯めていけるといったメリットがある反面、円安や物価高に対する価値変動リスクが高まるといったデメリットがあります。

50代からの資産運用で考えるべきなのは、どれだけ自身の考えるリスクの中で運用を進められるかといったポイントです。

一般的に資産運用では、リスクを取れば取るほど期待リターンが増え、反対にリスクを抑えるほど期待リターンの幅が低くなるといった傾向にあります。

例えば、預貯金も立派な資産運用手法の一つですが、貯金した分のお金は天変地異がおきない限り、その資産は保証される反面、運用をしていても年利0.01%程度しか増えませんので、リターンはほぼないと言っても過言ではありません。

リスクを取れば取るだけ、元手資金が少なくても高いリターンが期待できますが、50代ともなってくると、一度資産運用に失敗してしまった場合のリカバリーが非常に厳しくなってきます

したがって、50代が資産運用を進めていく上では、たとえ期待リターンが華々しいものではなかったとしても、できる限りリスクを抑えて堅実にお金を増やしていくといった意識を基本としておくと良いでしょう。


ポートフォリオの構築方法
 

資産運用によるリスクをできる限り抑えていくためには、「ポートフォリオ」と「分散投資」という考え方が重要になってきます。

資産運用の世界におけるポートフォリオとは、どれくらいの配分で、どういった金融資産に投資するのかといった組み合わせのことを意味します。

例えば、現在の資産が全て預貯金となっている場合のポートフォリオは、「預貯金:100%」ということになります。

理想的なポートフォリオは個人の資産運用に対する価値観や、その人の年齢によって変わってきますが、一般的に全資産の20%〜30%程度は預貯金として持っておき、残りは保険や投資信託で構成すると、比較的リスクを抑えて資産運用することができると言われています。

また、投資信託や有価証券による資産形成を検討するのであれば、分散投資を意識することは欠かせません。

分散投資とは、「資産分散」と「時間分散」の二つの考え方で分けられますが、そのどちらも元本が保証されていない金融資産での資産運用を進める上で、重要な考え方となっています。

資産分散とは、一つの投資対象だけで資産運用をすることなく、複数の投資対象に投資して資産運用することを意味します。

仮に日本の企業に100%投資した場合、日本全体の景気が悪くなってしまえば、資産の目減りは極めて大きくなってしまいます。

一方、日本だけでなくアメリカや欧米など、全世界の投資対象に分散しておけば、たとえどこかの景気が悪くなったとしても、資産の目減り幅を抑えることが期待できます。

また、50代が定年まで近いからといって、一度に多額のお金を資産運用に回すことは避け、時間分散をするよう意識することも大切です。

「毎月いくら、継続的に投資する」といった、投資するタイミングを分散することにより、金融商品の価格変動リスクを抑えられるようになります。

なお、価格が変動する金融商品に対し、一定のタイミングで一定金額を投資し続けることを「ドルコスト平均法」と呼びます。


70歳までのライフプランと資産形成
 

50代から、一般的に労働収入がなくなるとされている70歳まで資産形成を進めていく場合、自身のライフプランに基づいて考えていくことが大切です。

例えば、このままの収入で老後の生活資金を貯め切れるのか不安な場合は、勤め先の再雇用制度について調べ、定年後に再雇用として働き続けることも視野に入れる必要があるでしょう。

また、今後孫ができる可能性も鑑み、自身の生活資金に加えて余裕資金を持っておけると、後悔のない人生を歩みやすくなります。

他にも、資産運用によって蓄えたお金をどのように切り崩すのかも考えておきたいところです。

いきなり資産を全額取り崩してしまうと、今後お金が増えることはなくなってしまいますので、「毎年総資産の⚪︎%を取り崩して生活資金にする」といったルールを設けておくと、安定した生活と資産形成を両立することができるでしょう。

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