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makeA事務局
2024/08/20 19:02

最新のNISA制度を活用した節税法とその効果

2024年から「新NISA」制度が始まり、不動産投資のみならず、株式や投資信託といった資産形成方法にチャレンジしようとしている方も多いのではないでしょうか?

新NISAは旧NISAよりも投資枠が拡大し、投資による利益の非課税期間も無期限になるなど大きな変化がありますが、特に節税効果の大きさについては知っておきたいところです。

今回は、新NISAを活用した節税方法や効果をはじめ、よく混同されやすいiDeCoとの違いについても解説します。


最新のNISA制度の概要とメリット
 

そもそも「NISA」とは何か、基本的なところをおさらいしておきましょう。

NISAとは少額投資非課税制度のことであり、制度自体は2014年から存在していました。

当初より、「投資で得られた売却益や配当金の利益が非課税になる」という制度ではありましたが、一般NISAで言えば年間投資可能枠が120万円であったり、非課税として保有できる期間が最長で5年と、資産形成の観点で見ると物足りない設計となっていました。

そこで2024年、政府が個人の金融投資を促進する目的で改定したのが、「新NISA」となります。

新NISAでは年間投資可能枠が最大360万円と3倍になり、非課税保有期間が恒久化、つまり無制限になるといった大幅な変更がされています。

新NISAにおける最大のメリットは、投資による売却益と配当金の利益が非課税になるという点です。

通常、投資を行って得られた利益には20.315%の税金が課されます。例えば投資によって100万円の利益を生み出せたとしても、およそ20万円は税金の支払いが生じるため、最終的な利益は80万円まで減ってしまいます。

このケースでもし新NISAの枠で投資を行い、同じ利益を生み出せていたとしたら、20万円の税金はかからなくなります。つまり、新NISAを使うだけで投資利益に対して20.315%の節税効果があるということが言えます。

会社員の場合は取れる節税策がほとんどありません。金融商品を活用した資産形成を検討しているのであれば、まず新NISA口座の開設から始めることがおすすめできます。


NISAとiDeCoの違いと併用の利点
 

NISAと混同されやすい資産形成方法として、iDeCo(イデコ)が挙げられます。

iDeCoは年金制度の一つであり、自分で決めた掛金を拠出し、自分で掛金の運用方法を選ぶことで、将来受け取れる年金を増やしていくことを目的とした手法です。

20歳以上であれば誰でもiDeCoに加入することができ、以下のようなメリットを享受することが可能です。

 

【iDeCoのメリット】
 

  • 掛金が全額所得控除になる:仮に掛金を毎月1万円拠出した場合、所得税と住民税が10%のケースにおいて年間2.4万円節税できる
  • 運用による利益については全額非課税:NISAとほぼ同じ
  • 年金として受け取る時も大幅な節税効果

 

このように、一見すると大幅な節税効果が期待できるiDeCoですが、NISAと決定的に異なるデメリットがあります。

iDeCoの大きなデメリットは、運用したお金は原則60歳まで引き出すことができないという点です。

NISAは自分の好きなタイミングで運用資金や運用益を売却することができるため、極論、資産の全額をNISAで運用したとしても、いつでも引き出してくることが可能です。

一方、iDeCoは掛金が原則60歳まで引き出せないため、NISA以上に余裕資金の範囲で資産運用を行う意識が大切になってきます。

なお、iDeCoのNISAは併用して利用することが可能です。

併用することで資産形成における節税効果を最大限に享受できますので、収入の中で中期的・長期的に運用する金額を定めた上でそれぞれの方法の拠出額を調整していきましょう。


NISAを利用した資産運用の方法
 

新NISAを活用して資産運用を行なっていくのであれば、「長期・積立・分散」の3つを意識した投資が大切になってきます。

一般的に投資の世界において、リスクを最大限に回避していくのであれば分散投資が適切と言われています。一つの投資商品に投資を集中させると、値下がり時の損失が大きくなってしまうためです。

また、代表的な指数であるS&P500や日経平均株価などは、長期単位で見ると右肩上がりで推移していることから、長期的にそれらの指数に連動するような投資信託に積み立てることで、安定的に利益を生み出せる期待が持てます。

これらの3点は新NISAの特徴と非常に相性が良いでしょう。

新NISAで投資をする際は、毎月自動的に一定のお金で指定した投資商品の購入ができるような「自動積み立て設定」が利用できます。

毎月一定金額を積み立てすることで、資産運用におけるリスクを軽減できるだけでなく、自身にお金が必要になるタイミングまで賢く資産形成が可能になります。

これからどうやって資産形成をすればいいか悩んでいる方こそ、「とりあえず月数千円から」でもいいので、新NISAの利用を検討してみると良いでしょう。

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