インフレ対策で資産を守る!個人でもできる有効な対策法とは

不安定な社会情勢となってきている昨今において、資産形成を考え、貯金や投資に関心を持つ方も多くなってきています。
貯蓄の目的のほとんどは将来への備えとなるわけですが、「毎月コツコツ貯めた資産の価値が何もしていないのに下がってしまう」なんてことがあったらどう思うでしょうか?
インフレとは「インフレーション(inflation)」という英語の略であり、一定期間において世の中のモノやサービスの料金が上がり続けることを意味します。
反対に、インフレとは真逆の意味を持つ言葉にデフレ(デフレーション/deflation)というものがあります。
モノやサービスの価格は世の中の経済動向によって増減することが一般的ですので、インフレやデフレがあるからといって経済動向が悪いということは言えません。
インフレが起きる理由は、その時々の世界的な動向によって大きく異なるため、一概に「○○が起きたらインフレになる」ということは言えません。
事実、多くの経済学者がインフレの原因について論じた経済学文献は膨大な数存在しています。
- デマンドプル型インフレ:経済全体の需給増加によるインフレ
- コストプッシュ型インフレ:生産コストの上昇や、災害など特別な原因に基づくモノの供給量の低下によるインフレ
- 金融政策によるインフレ:世の中に流通する貨幣量が増えることによるインフレ
また、インフレも一つの国単位で生じることもあれば、世界全体にインフレが波及するケースも存在します。
「なぜインフレが生じているのか」や、「このインフレは短期的なものなのか、中長期的に影響するものなのか」などを理解できると、自分の資産を守るために取るべき対策がイメージしやすくなるでしょう。
預貯金の価値が目減りするということですので、インフレから資産を守るには預貯金以外の方法で資産形成することが重要になります。
具体的なものとして、以下のような資産の保有割合を増やすことを意識すると良いでしょう。
- 外貨預金
- 株式投資
- 不動産投資
- 金やプラチナなどの貴金属
これらの金融商品は、現預金とは異なる動きで価値が変わっていくだけでなく、価値そのものが低くなりにくいことから、資産運用に組み込んでいくことがおすすめです。
しかし、金融商品は金融商品で価格が常に変動しているというリスクを持っています。このリスクを減らすために重要になってくるのが「分散投資」という考え方です。
例えばインフレ対策として、現預金を100%株式投資に切り替えたとします。インフレ局面で投資した先全ての株価が上がれば万々歳ですが、投資額の50%以下の株価に下がるリスクも存在します。
このような例は外貨預金でも貴金属でも発生し得ますので、保有資産の一つの価値が下がっても、そのほかの資産で損失を軽減するため、資産を分散して投資することが大切です。