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makeA事務局
2025/04/18 19:03

2025年に注目される宇宙ビジネスの成長予測と投資戦略

2025年1月にアメリカでトランプ政権が発足しました。主要人事の中でも一際目立つのが、政府効率化省のトップに就任したイーロン・マスク氏ではないでしょうか。

マスク氏は実業家として様々なジャンルのビジネスを展開していますが、スペースXという会社で宇宙ビジネスにも参入しています。

実は宇宙ビジネスは日本の大手企業も参画しており、投資家からの投資対象としても注目を集めています。

そこで今回は、宇宙ビジネスの成長予測や投資戦略について考えていくための基礎知識について解説していきます。

 

2025年に注目の宇宙ビジネスの成長予測

 

世界における宇宙産業の市場規模は、2022年の段階で約56兆円と言われています。

今後の宇宙産業の成長率は年間平均で7%を超え、2050年にはおよそ7倍の400兆円にも登る規模に成長していく見込みです。これは2022年の医薬品市場の規模に匹敵する水準であり、投資対象として宇宙ビジネスに目をつけておくのも一つの選択肢と言えるでしょう。

宇宙ビジネスは大きく分けると「製造・インフラ」「宇宙利用」「宇宙探査」の3つに分類されます。NASAやJAXAは政府機関に属しますが、それらの機関も民間企業と連携しており、近年ではスタートアップが参画するケースも見られます。

宇宙ビジネスは未開拓な領域であり、今後大きな市場に化けていくことも考えられていることもあり、2025年には「国際宇宙産業展」や「SPEXA-Space Business Expo-」を始め、多くのイベント・展示会も催される予定です。

 

投資戦略: 宇宙ビジネスへの資金配分

 

宇宙ビジネスは今後の成長が見込まれると同時に、その成長率は未知数であることから投資によるリターンが莫大なものになる期待も持てます。

同時に、スペースシャトルの打ち上げ失敗のニュースが少なくないことからも、投資リスクの高いビジネスという見方もあるのが現状です。

したがって、宇宙ビジネスに投資をしようとする際は、自身の投資戦略とポートフォリオから資金配分を検討していく必要があると言えます。

宇宙ビジネスに関連する投資信託は、ファンドにも寄りますがパフォーマンスは代表的なインデックス指数と比べると増減が大きく、どちらかと言えばリスクのある銘柄と見た方が良いかもしれません。

その場合、投資資金を100%宇宙ビジネス銘柄に配分するのではなく、数十%などの配分割合を決めた上で、少額から投資をしていくことがリスクヘッジの観点で言えば無難な選択と言えるでしょう。

また、宇宙ビジネスを行う会社に個別投資をするのはややリスクの高い判断とも言えるため、中長期的に資産形成をしていくのであれば、できる限り分散投資や投資信託の活用を検討することも重要です。

どこが成長する会社か判断がつきづらい宇宙ビジネスだからこそ、分散投資による投資リスクの軽減を狙うことを検討してみてください。

 

宇宙ビジネスにおける技術革新

 

宇宙ビジネスは年々技術革新が盛んな領域です。

例えば人工衛星の分野では、大学発のスタートアップである「アークエッジ・スペース」は、数十センチの超小型人工衛星にカメラを取り付け、上空からの映像撮影や地上との通信を行えるシステムの開発を実現しました。

特に人工衛星はコストと通信品質の向上が重視される傾向にあり、この事例以外の企業でも、小型化や性能向上を目指して技術開発が進められています。

また、ロケットの分野においては、宇宙を行き来するための燃料に注目が集まっています。例えば次世代のロケット燃料としてメタンが注目されており、メタンロケットの打ち上げに成功するなどの事例も出てきています。

宇宙ビジネスでは、データ活用の技術革新も盛んです。

宇宙からのデータを、地球のビッグデータと接続して分析することで、DXに貢献するだけでなく、さまざまな産業に新しい価値をもたらすとも言われています。

このように、宇宙ビジネスでは幅広い分野において技術革新が進んでいます。また、その主体も今まで知名度のあった大手企業ではなく、大学発のスタートアップを始め、まさにどこが宇宙ビジネスの覇権を取るか分からない状況と言えます。

宇宙ビジネスは、多くの国で国家を挙げてプロジェクトとして取り組んでいるケースも少なくありません。なぜなら、宇宙ビジネスで成功した国は、宇宙におけるリーダーシップや国際競争力に打ち勝つことと同義であり、国の地位を大きく飛躍させることに繋がるからです。

投資家としてだけでなく、一国民として、日本や世界の宇宙ビジネスの行方を追ってみることも面白いかもしれません。

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